ビューティー・コロシアム

日本での美容整形とテレビ――となると当然頭に浮かぶのが「ビューティー・コロシアム」です。フジテレビの番組紹介によれば、「ビューティー・コロシアム」は、「女性を美しくすることなら誰にも負けない日本最高の技術を持ったアーティストたちが、その総力をあげて、悩める女性たちを応援し、“愛と勇気”を与える・・・」番組で、実際の内容も、外見的な悩みをもって番組出演を決意するに至った出演者たちの苦難の人生を振り返るパートが、その出演者が美しくなる過程の何倍もの時間をかけて描かれるというものになっています。またそこには、人情的な側面に焦点を当てるということのみならず、美容外科手術のシーンなどは放送コードの問題もあって映し辛いといった点もあるでしょう。

有名人の顔が欲しい

一方アメリカの番組でご紹介するのは、「I want A Famous Face」。直訳すると「私は有名人の顔が欲しい」です。いや待て、さっきアメリカ人のメンタリティはあくまでも自分が自分であることを欲している、だとか言っていたじゃないかと思われる向きもあるかもしれません。その点に関しては、そういった変身願望を持つ人も当然いることはいる、という確率論でどうかご容赦ください。大雑把に括ってしまえば、美人になりたい、かっこ良くなりたい、というのではなく、有名人そのものになりたい、となってしまうスケール感が実にアメリカ的、と言えなくもないのですが、しかしこの番組が強烈なのは、美容外科手術を受けるシーンを包み隠さず放映しているという点です。「ビューティー・コロシアム」の場合は、人情的な面を打ち出しているという演出面のみならず、日本の放送コードの問題もあるのでしょうが、それにしてもその手術シーンは大変ショッキングなものです。ここで、冒頭に挙げたデータの、美容整形を受けることを希望しない回答者が、その理由に痛みへの恐怖を挙げることはほとんどなかったという点を思い出していただければ、なるほど、アメリカという国は、美容整形の光と影について、あらかじめこれでもかと触れてしまうことのできる環境なのだということがよく分かります。